下町ロケット キャストの上手さが段違い 女性キャストの役割

下町ロケット
ガウディ計画

今晩はいよいよセミファイナル、15分の拡大枠の放送となる下町ロケット。池井戸潤の直木賞受賞作であるが、「半沢直樹」のチームが終結した作品としても名を馳せています。女性の露出が少ないと指摘されるこのチームの作品ですが、やはり女性たちがドラマの中で重要なキャストを担っていたことは否定できませんね。

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下町ロケットにおける女性キャストの重要性

ドラマの評論家らしき人物が実に素晴らしい指摘をしておられたので紹介したいと思います。管理人がずっと、言い続けてきた佃利菜役の土屋太鳳ちゃんと、佃製作所の「マドンナ」的存在となる女性エンジニアの加納アキを演じる朝倉あきさんです。

個人のプロフィールは、いつものように割愛させていただきますが、下町ロケットの劇中で、土屋太鳳ちゃん(演技については、いろいろ評価が分かれますが)主人公の一人娘としての存在は、語られることはなくても、居るだけで、すでに意義があるのですね。

 

仮りに佃利菜の出演を全部抜いてしまったことを考えてみましょう。ネットの意見の中には、「利菜のシーン」で緊張がなくなるとか、「土屋太鳳の演技がわざとらしい」とかあることは承知しておりますが、人間の営みの底辺には、いつも「家族」があるのだと思いますし、幸い、まだ日本では「家族の存在と家族の意義」が残っています。

欧州においては、フランスを始め英国など、個人主義が行きつくところまで行ってしまった感もあり、家族としてのまとまりを持たない個人ももの凄い数で存在します。

現に私の多くの友人たちで、家族が完全にバラバラになってしまっている個人は非常に多いです。両親の離婚による親権の争いや、その後の人間関係に多大な影響を及ぼしており、棲み家が互いに離れている場合など、およそ家族とは言えないような人間関係となっています。

 

人間社会の最小単位は個人か家族か?

そんな中、「ドラマ内での、女性キャストの重要性」を指摘する人もいます。土屋太鳳が、事情で離婚した両親を子供の目からフェアに評価する姿や、製作所内での、加納アキの存在そのものが、ドラマ内での自然さを演出していると言います。

現代ほど夫婦の離婚が珍しくなくなって時代も過去にはないのではないでしょうか。手元にデータはありませんが、すでに90年代後半には、小学生の四分の一から三分の一くらいの子供が片親だったでしょう。

 

親の離婚はその頃から、すでに珍しくはなくなっていました。

土屋太鳳ちゃんは、後半のガウディ計画となり、大学生になって伸び伸びと大学生の佃利菜を演じると感じます。佃家の食事のシーンが出てきますが、航平が母と娘の三人で食事をしていても、それほど違和感を覚えないのは、ある意味、そんな社会になっているからでしょう。

日本も確実にフランスや英国のように、究極の個人的社会になってきているのでしょうね。

 

登場キャストの女性のインパクト

女性の登場が少ない中で、佃航平の家族が、母和枝(倍賞美津子)と別れた妻の和泉沙耶(真矢ミキ)と娘の利菜の三人が女性というのもユニークです。そして、管理人はこの家族のシーンでは、毎回ほっとします。

そして、女性のアピアランスで、やはり同じようにほっとするのが、佃製作所でガウディチームのメンバーに抜擢される加納アキの存在です。

朝倉あきさんの加納アキ役は、ある意味、このドラマの象徴とも言えるでしょう。素晴らしい役者や芸人たちが、その役に成り切ることで、プロヂューサー伊與田英徳氏の目指す「リアリティーをとことん追求する」という究極のドラマ作りを成功させました。

ロケーションのサイトから、スタジオにおけるセットの再現など、すべて本物を追及したと言いますから、その意向が視聴者に伝わらないはずがありませんよね。

 

視聴率で、同じ池井戸作品で、国民的番組となった「半沢直樹」と比較されることも多い「下町ロケット」ですが、テーマが銀行という特殊社会の「半沢直樹」に比べ、下町にある町工場というセッティングにおいて、多くの視聴者の共感を得ており、視聴率においても十分な結果を残していると言えるでしょう。

全作が「男のドラマ」と論じられることの多い池井戸作品ですが、下町ロケットにおける、女性陣の存在は、意外と大きなインパクトを持っていたのではないでしょうか。

今晩の9話には、もう一人、女性キャストが加わります。医療ジャーナリスト・咲間倫子を演じる高島彩さんの演技が注目されています。

今晩の9話を含め、残り2話となりましたが、視聴率は上がることはあっても、下がることは無いでしょう。

 

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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