下町ロケットも、いいテンポで後半も2話が終わり、来週はすでに中盤となります。いろいろ評価はまちまちですが、下町ロケットにこの家族のシーンがあるのは、良かったと思っています。佃航平役の阿部寛はもちろんいい味を出していますし、若手女優の土屋太鳳佃利菜役を熱演しています。

下町ロケット
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娘の莉奈が父航平の帰りを待っている河川敷のシーン

もしかして、パパの帰りを待っててくれたんじゃ?」という父佃航平に対し、「違う」という利菜のシーンです。別れて暮らしている母とお茶しながら「正直な気持ち、パパと話してみたら」と言われた母の言葉でも思い出していたのでしょうか。

娘の返答に「そりゃ、残念だな」という阿部寛の父親佃航平役、上手かったなあ。

ややもすると、家族という単位が個人単位まで小さくなってきている現代社会ですが、家族の大切さや絆などは、やっぱり人々の行動の原点であり、動機付けになっていることはいう間でもないでしょう。この人間愛無くしては、技術の大事さや夢は儚くなってしまいますものね。

佃利菜役 土屋太鳳
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中には佃利菜の反抗期の様子や態度に悪評もあり、家族のシーンは必要無しと切って捨てる評価もありますが、「切っても切れない父娘の絆」ということで見方を変えれば、凄く素敵なシーンにも映ります。

今どきは、ゲーム機やネットの世界に多くの時間を費やす人生が普通となってきていますので、人間関係が以前より難しくなってきているのかも知れません。すでに、その指摘は70年代の社会学者が警鐘を鳴らしていました。

あれほど、父親に対して感情剥き出しにしていた利菜の心の奥には、「もっと、こっちを向いて」という子供の悲惨な叫びが隠されていたのだと思います。そう言った意味で、土屋太鳳は熱演していたと思えます。

 

父と一緒にボーリング場で航平利菜が会話するシーン

私が好きな佃航平利菜の父娘のシーンは、もう一つあります。すでに、高校を卒業して大学生となった利菜が父航平と一緒にボーリング場に居るシーンです。

就職活動で悩んでいる利菜に、「たまには息抜きして、今日は(いろいろあるだろうけど、全部忘れて)ボーリング、ボーリング」と誘うシーンです。

自分は大企業に就職して、実力を試してみたいという娘に対し、「そうむきになって、大企業に拘らなくても、中小企業だって立派な会社はある」とまるで、自分の会社の宣伝のようなセリフには、おかしくなってしまいました。

手前味噌な話をする佃航平ですが、阿部寛は、恰好良いだけでなく、ユーモアのセンスがあり、人間味ある佃航平を演じていますね。もっとも、視聴者だけでなく多くの共演者たちからも、阿部寛の「佃航平に成り切って」演じる芝居を絶賛されています。

その阿部さんに攣られ、どんどん他の俳優さんたちも、自分の配役に成り切っていくようです。

佃航平 利菜
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このボーリングシーンで興味深いのは、大学生となった佃利菜の役周りで、土屋太鳳が自然に映っている点です。恐らく、土屋太鳳も、自分と同じ大学生ということで、等身大で演技がし易くなったように感じました。

日本女子体育大学の現役女子大生の土屋太鳳は、高校生時代とは違い、ちょっぴり大人になった感じの佃利菜を演じているように感じました。阿部寛の父親と「中々良い関係」で土屋太鳳もドラマを盛り上げてくれています。
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