下町ロケット「ガウディ計画」の中盤7話で、またもや帝国重工の富山敬治の登場です。キャストはもちろん前半と同じ新井浩文です。8話で富山は上司の財前道生宇宙航空部部長をライバル視する宇宙航空部調達グループ部部長の石坂宗典の下で財前失脚を企むのです。7話ではすでに仇敵サヤマ製作所の椎名直之と会食まで伴にしているのです。第8話は最終回に向け、非常に重要な局面を迎えるようです。そして、佃航平と財前道生の前にはだかるのが、またもや帝国重工・富山敬治なのです。
第7話からの流れとキャスト ガウディ計画の挑戦者たち
心臓人工弁開発を宿願とする桜田章社長。キャストの石倉三郎が田舎の社長役に抜擢されています。第7話で、その桜田は親会社の社長である弟の桜田努(永澤俊矢)に「最後の5000万円」と最後通牒され、打ち拉げます。
一方で、予備審査の方でも、人工弁の開発に意欲を燃やす一村隼人教授の前に手を回されていました。この一村教授のキャストに配されたのはお笑いの今田耕司です。一村の前の職場であったアジア医大での師・貴船恒広教授(キャストは世良公則)から あるゆる妨害を受ける北陸医大の一村隼人教授でしたが、絶対に諦めないと、新論文に挑戦していました。
第8話椎名が仕掛ける対帝国重工の秘策と佃妨害策
桜田章の胸中を知った佃航平社長は、社に持ち帰り、幹部社員と会議を開きます。資金に関しては、佃製作所にも余裕はありません。難色を示す経理部長の殿村がサヤマとのバルブコンペの行く末を心配します。NASA帰りのサヤマ製作所社長、椎名直之の横暴な手段で、それまで提供していたバルブシステムをサヤマと競争で決める運びとされてしまったのです。
ここに、一つの陰謀があります。帝国重工の藤間社長の「念願」とは、すべての主要部品の製作を自社製品で賄うことに拘わりを持っていて、サヤマ製作所の椎名はそれを利用しようと考えたのです。そこで、このバルブシステムを帝国重工との共同開発にしようと提案したのです。これぞ、椎名直之の秘策でした。
佃航平は水素エンジンに取り付けるバルブシステムの特許を帝国重工より先に取得していたこともあり、その上、富山が仕掛けた「落とすためのテスト」もクリアして、技術の精密さでもその優秀さはすでに証明された訳です。すでに納品していただけでなく、佃製作所では、資金を注ぎ込み、改良に改良を加えてより精度の高い製品納入を目指していたのです。
そのような状況で、いきなり「名目」とは言え、コンペ形式の競争に晒された上に、受注打ち切りとなれば、佃製作所の存続も脅かされることになります。美しいルックスのNASA帰りの「野獣」椎名直之の狙いはそれだったのです。
NASA帰りの「美しい野獣」椎名直之は「NASA」というネームバーリュ―をフルに利用し、できる限りの人脈を使い、接待攻勢の営業スタイルでトップダウンで一気に決めてしまうやり方なのです。そして、他にもライバル企業から社員をヘッドハントして、ついでに企業秘密も盗ませるというモラル無き、「勝てばよし」の結果主義の人物だったのです。
帝国重工の富山敬治は開発部の所属で、小さな町工場である佃製作所の存在が極めて不愉快に思っている人間で、特許売却に応じなかった佃航平には恨みを抱いている「悪魔」のような存在です。そこへ、資材調達グループの部長である石坂と結託して、サヤマ製作所の椎名の提案である共同開発に肩入れするのです。
何度も会食を重ねる椎名社長の前で、「町工場の分際で・・」という言葉を吐く富山の言質には、サヤマを応援するというより「佃憎し」の気持ちが表れていましたね。
8話でキャスト新井浩文は富山の悪役に磨きがかかってきた
前半のロケット編でも散々佃製作所を苛め抜いた富山でしたが、第8話でも、富山の悪知恵がさく裂します。予定されていた佃製作所のバルブシステムの検査を一週間も前倒しにするというのです。
当然、猛烈に抗議する佃航平でしたが、「上から目線」の憎き富山は聞く耳を持ちません。と、いうより、サヤマの椎名と結託して佃を追い落とす奇策なのです。富山のキャスト新井浩文の「悪役」にも磨きがかかってきて、悪寒すら覚える管理人です。(笑)
この理不尽な要求に猛烈に奮起するのが、佃製作所の山崎部長をはじめとする「男気決死隊」です。埜村チームリーダーは果敢にこの難問をクリアするのです。
佃航平は密かに帝国重工の財前道生にプロジェクトの参加とサポートを期待するのですが、財前の反応はイマイチで・・・。
ドラマ「下町ロケット」で、田辺弁護士のキャストで出演し、放送半ばで突然亡くなられた故・阿藤快さんの哀悼を込めて、阿部寛が阿藤口癖だった「なんだかなー」の演出が関心を呼んでいる第8話です。お見逃しなく!
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。
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