下町ロケットのモデルになった?植松電機はドラマと同じ町工場

下町ロケット
ガウディ計画

下町ロケットが大人気の内に終焉を迎えようとしています。実は、モデルになった訳ではないでしょうが、「下町ロケット」を地でいくモデルのようなな実在の会社があったのをご存じでしょうか?北海道にある植松電機という会社です。

下町ロケットの人気を支えている要素の一つが、日本に数多くいる現場で働いている技術者の視聴者たちです。この技術者たちの多くがドラマ「下町ロケット」を応援していると言われています。戦前からずっと言われてきたことですが、正に日本を支えているのが、中小企業の製造会社なのです。

 

実在した「モデル企業」と下町ロケット

植松電機の社長、植松努さんは、子供の頃から宇宙に憧れている少年でした。アメリカのアポロ計画で、人類が初めて月に降り立ったシーンをテレビで見ており、それに感化された植松少年は「いつかロケットを飛ばしたい」と希望を持ちました。すでに、初めから下町ロケットのようではありませんか。

そこから植松さんはスタートを切るのですが、自分の「夢」を語れば語るほど、周囲は「そんな馬鹿なことができる訳ないだろう」と、少年の「夢」を潰すのです。もっとも、植松さんに限らず、それは何時の世でも変わりませんよね。

 

アメリカの心理学者のセミナーを見たことがありますが、人間の頭は、毎日、5万語の会話を自分の頭でしているとされています。

そして、その5万語の内、自分で意識できているのは5%の2500語ほどだということです。そして、その2500語の内、ネガティブなものが80%にもなるというのです。

数字的はものは、この際脇におくとして、重要なことは、普通の人間が何かを考える時、80%がネガティブ、つまり否定的な言語で埋め尽くされているということです。

ある一つの考えやイメージが湧いたとします。すると、途端に「それは無理だ」「できっこない」「何を馬鹿な考えをしている」など、など、あらゆる否定的な言語で頭が埋め尽くされ、「やってできないことはない」、「絶対に成功させる」、「やってみなければ、分からい」という少しでも前向きな発想は20%程度しか、持てないというのです。

ところが、この植松努さんは違いました。「下町ロケット」の佃製作所を経営する佃航平と同じように「夢」が現実より勝ったのです。しかし、その現実を掴み取るためには、ドラマと同じような苦行が待っていたのです。

 

まるで「モデル企業」、ドラマとまったく同じ現実を味わう植松勉

小学校から中学校、いつでも皆の足引っ張りにあった植松さんでしたが、たった一人だけ、応援してくれる人がいたのです。それは、植松さんのお母さんでした。「そう思えば絶対に(夢は)叶う」と息子を信じて励ましてくれたのです。

航空宇宙に絶対に欠かせない流体物理学を大学で習い、就職は名古屋の飛行機の設計に携わる会社でした。そして、28歳の時に親爺さんの会社である植松電機に戻ったのです。

炭坑用の電動機器や電気製品を製造販売していた植松電機を継いだ努さんも、地元の炭鉱閉鎖などもあり、経営環境は悪化を辿りました。経費を捻出するのも大変な苦労で、息子の貯金にも手を付けざるを得ない状況だったといいます。

 

最悪の状況を救ったのが、開発でした。本当にドラマそっくりなモデルストーリーには驚いてしまいます。産廃から鉄を除いたり選んだりできる磁石の開発を成功させ、なんとか危機を脱出したのです。

佃航平と同じ立場の努さんは、資金繰りの問題は必ず努さんに付きまといました。経費削減はもちろんですが、製作する製品にもコストダウンを余儀なくなれるのですから、毎日は針のむしろのような生活です。

自前の技術を持って、特許を取得することで活路を見出してきた植松さんは、日本の宇宙開発の最先端をいくJAXAとの共同実験に参加したり、米国にある宇宙開発の民間企業などと親睦を深めつつ、宇宙航空事業に足を踏み入れているのです。

 

日本人に「夢みる希望」を思い出させた下町ロケット

高度成長期を経て、少子高齢化などが進み、どんどん変わる社会環境の中で、物が豊かになるほど「夢のかけら」はどんどん小さくなっていきました。そうです、ある意味、「夢」がもてない時代と言ってもよいかも知れません。

現実の世界の束縛は少ない子供は夢がありますが、前述した通り、たいがいの大人は「そんなできもしないことを」と夢を断ち切ることばかり言いますよね。「夢を諦めて現実的に生きよ」というのが、ほとんどの大人の教えになっていませんでしょうか。

 

それだからこと、下町ロケットを見て、元気に月曜日の朝を迎え出勤する人が多いのではないでしょうか。子供たちの夢を理解する上でも、大人たちが夢を思い出すのが先決なのでしょう。ドラマ「下町ロケット」は夢を忘れていた多くの日本人に、夢の大事さを思い出させてくれたのではないでしょうか。

 

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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