人工知能2045年問題 無職の近未来を示す直近の調査データ

シンギュラリティー

人工知能が人間を超えてしまうという「2045年問題」について、直近の調査データが公表されました。技術的特異点と呼ばれるコンピューターによる人間の脳力を凌駕する時期について、グーグルのカーツワイル博士が提唱した2045年問題ですが、どうやらその時期は早まっているのかも知れません。

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早わかりシンギュラリティ=技術的特異点

人工知能と2045年問題を理解するためには、非常に簡単な原理を理解する必要があります。しかし、これは難しいことではありません。大事なことは、その原理を理解することです。簡単に説明すると、こうなります。

1) 1>2>3>4>5>6>7>8・・・・・・・
2) 1>2>4>8>16>32>64>128・・・・・
3) 1>2>4>16>256>65536>4294967296・・・・・・

上に示したのは数字が直線的に増える関数で、私たちが日常暮している数字と置き換えることができます。そして、2)で示したのは、数字が倍したものです。2を倍にすると4、4を倍にすると8、8を倍にすると16、とこうなります。

さて、問題は3)なのですが、これは指数関数と呼ばれるもので、数字その物を掛け合わせることを指します。

2を二倍にすると4です。4に4を掛けると16となります。その16と16を掛けると256となります。

お手元に電卓がある方は、是非、一度手に持って計算してください。256を256掛けるとどうなりますか?65536と出るはずです。では、それをもう一度繰り返してみてください。

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もう、お分かりになった方もおいででしょう。

人間の暮らしとは、1)の直進的スピードの中で暮らしているのが普通なのです。現在のところは、タイムトラベルがまだできていませんから、一日は一日なのです。一日待てば翌日にはなりますが、明後日にはならない訳です。ましてや、一週間先、一年後という風には移動できません。

これは体内時計でも同じです。夢や想像で、過去に行ったり未来に行ったりすることは、現時点では無理です。どうしても、今のところ、この直進的ライフサイクルから抜け出すことはできません。

しかし、人間の進歩は、3)に示されたような変化をすることが分かってきたのです。このスピード感をまず実感してみてください。

 

人類の進歩は指数関数的発展による進歩

簡単に人類の進歩の歴史を振り返ってみましょう。
25000年前     都市の出現や絵画などの出現
10000年前     農業の出現
5000年前      文字や車輪の発明
2500年前      都市国家の出現
550年前       印刷技術の発明や実験する能力
225年前       産業革命
130年前       電気、電話、ラジオなどの発明
65年前        コンピューターの発明
27年前        パソコンの普及
20年前        コンピューターがオセロゲームをできるようになる
7年前         コンピューターがチェスで初めて人間に勝つ
如何ですか?これをお読みになっているあなたは、上から下へ読んでいきますよね。そして、それが直線的作業だと気づいたでしょうか?つまり、1、2、3、4と一つずつ読んでいる訳で、通常の人間の作業スピードな訳です。

しかし、道具を発明して、次から次へとその道具を進歩させてきたのが人類です。このように技術の進歩が指数関数的に飛躍向上することによって、人工知能が人間の脳力を超えてしまうことを「技術的特異点」と呼び、問題視する考えがあるのです。

しかし、どうやら、そのスピードは2045年を待つまでもなく、それよりもっと早いスピードでやってくるのかも知れませんよ。

 

直近は示すデータは2045年よりも速い速度で変化中

今日の読売新聞の報道によると、タイトルが次のようについています。「あなたは大丈夫?労働人口の半数、機械で代替へ」です。

日本の野村総研とイギリスの大学のチームが研究したデータに基づくと、今後20年以内、早ければ10年後には日本の労働人口の半分がロボットに取って代わられる可能性が出てきたというのです。

この合同チームが対象にした職種は600に上ると言いますから、ほとんどの職業が含まれていると言えますよね。だいたい、600もの種類の仕事って、頭に浮かばないでしょう。つまり、90%以上、ほとんど100%に近い人々が調査対象となったと考えても不思議ではありません。

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そして、その直近の調査データによりますと、約半数の仕事がロボットになっている可能性があるというのです。では、どんな職業がロボットに代わられずらいかというとクリエイティブな仕事やコミュニケーションとされています。しかし、管理人の考えでは、このコミュニケーションですら、ロボットに任せる時代がすぐに来ると思っています。

 

2045年問題の本質は社会観と価値観の想像と創造

シンギュラリティ、技術的特異点が来るであろうとした、「2045年問題」をロボットが人間の能力を超えてしまい、人類がロボットに支配されるという危機感を煽る報道もあります。

管理人も最初はそのように考えておりました。しかし、その危惧は実はシンギュラリティの問題ではなく、今現在、私たちの住む社会と価値観の問題だと気付いたのです。

道具の発明により進化、進歩してきた人間ですが、それがグループになった場合、そこに問題がある事に気付いたのです。原点を見つめ直すことで、真実が見えてきます。

冒頭で紹介した「あなたは大丈夫?」というのは一体何を意味しているのでしょう?そこには古い既存の価値観をベースにした考えがあるのです。つまり、無職になったら「大変だ」という訳です。

ところが、別の視点から見てみましょう。

「近い将来、人間は働く無くても暮せるようになります」と、この文言ならどうでしょうか?小学生や遊び盛りの子供たちに突然「明るい未来」があると映らないでしょうか?そうです。この思想が大事だとアメリカでは主張する人がいるのです。

是非、次のプログラムをご覧になってください。

 

番組で主張するように、近未来、人間の脳に埋め込めるサイズのパソコンが可能になるとしています。すると、人間の脳を助けるチップが莫大な情報をストックすることができるようになり、誰にでも巨大な図書館が頭の中で持ち歩くことができ、いつでもどこでも必要な情報が取り出せるようになるというのです。

ですから、この技術が全ての人間の頭に入っていることを考えてみてください。学校の試験なんてのは無意味になります。だって、誰でも答えにアクセスできるようになっているのですから。そう考えると受験勉強で意味の無い苦労や競争は無くなります。

仕事だって、ロボットが人間の代わりにやってくれるのであれば、働かなくて済むようになります。仕事をしなくて良い世界の出現は可能なのです。YNシティ大学の物理学者のカク・ミチオ教授が言うように、技術の進歩は可能な限り、テクノロジーの経済的効率も実現化しています。

同じことをカーツワイル博士も論じていますが、コンピューターの演算能力も飛躍的に向上していて、その単価も飛躍的に安くなっているのです。現在のスマートフォンを昔、たった45年前に作ろうとしたら、当時のコンピューターの10億倍のコストが係ったはずだと述べています。

人類は遂にユートピアを実現できる能力を身に着けようとしています。しかし、ここに大きな問題が存在します。

 

 問題の本質はシンギュラリティではない

イギリスのデイヴィッド・アイクの主張を借りるまでもなく、現在の社会は権力を持っている者、あるいはその人たちのグループや企業が動かしています。この資本主義の中では、当然権力を持っている者やグループが法律を決め、自分たちの利益優先の社会の実現を目指します。そこには、「人類全員」という発想は微塵も見られません。

管理人の私もそうでしたが、ロボットに支配される心配をする多くの方々は同じように、「誰かに支配される」ことを心配しているのでしょう。そして、そこが鍵となるのです。

問題の本質は、危機を煽るより、未来の価値観を先取りした社会構造の実現を目指すことが鍵を握っているのです。一番の問題は、現在社会を動かしている資本主義が、未来の理想の社会を提示していないことにあると考えます。

デイヴィッド・アイクが主張するあらかじめ「解決策=利益誘導」を隠し持ち、その上で問題を作り上げ、問題を広げ不安を煽り、最後に自ら用意しておいた解決策を提示するという古典的なやり方で利益を追求してきたのです。

そこには人類の未来などこれっぽっちも考慮されておりません。当たり前でしょう。動機が自らの権力の増強にあるのですから。

 

シンギュラリティに必要なのは発想の転換

しかし、前述した通り、「宿題も要らない」「無利益な競争も必要ない」「強制労働もない」社会、ユートピアの出現は目と鼻の先まできているのです。

私たちに必要なことは、発想の転換と新しい未来像の提示です。これは、通常にメディアではできません。何故なら、既存のシステムに組み込まれてしまっているメディアでは、既得権益者の利益になることだけしか、行動できないからです。自分たちが、このシステムの中で生き残ろうとすると、新しい価値観の未来像の提示などできなくなってしまうのです。

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しかし、私たちはインターネットという道具を持っています。どんどん、明るい未来像を拡散していくことによって、進歩した技術をユートピア実現に利用できるはずです。

もう一度、考えてみましょう。全ての人間にコンピューターのチップが脳の助けになるとしましょう。誰の頭にも巨大は図書館が入っているのです。

人工知能が発達して、政治家が人工頭脳の取って代わる時代を想像してみてください。高い無駄な税金を使って、無駄な時間を費やし、成果が上がらない政治家なんて必要無いと思いませんか。

官僚などの役人だって要りません。人工頭脳の方がはるかに効率的に仕事をするのは確実です。天下りで何度も退職金を手にする税金を払わなくて済むようになるのです。

ここで、重要なことは、そのような人工ロボットを既得権を持っている政治家や役人、特に官僚が手にしたら、どうするかってことです。奴等は絶対にそんなロボットの存在を公表しないでしょう。だって、公表したら自分たちの居所が無くなってしまう訳ですから。

私たちができること、それは二つあります。自分たちの理想とする今まで「必要」とされてきた過去の価値観を改めて、新しい「無意味な労働」やその為の「無意味な受験勉強」からの解放と、その実現を絶対に阻もうとする既得権益者、つまり政治家、官僚、大企業のトップなどの行動を監視し、できれば、そのような連中の居ない社会の実現を目指すことの二つです。

現在の世界は、先進国においては若者の就職難が顕著です。貨幣が道具として生きる手段の世界では、仕事は無くてはならない現実があります。しかし、最早、人間の技術の進歩は、「ノー・ワーク」の時代がすぐそこまで来ているのです。

一気に仕事が無くなる世の中は出現しません。ですが、週4日勤務や週3日勤務がアメリカでは真面目に考えられ始まっているのです。働く事の好きな日本人には馴染めない発想かも知れません。

ですが、「食べるためには嫌なことでも仕事をしないといけない」社会では、働き好きとは言えません。働くことが悪いのではありません。本質は「働かないと食えない」社会から、「やるたいことをしながら生きる社会」の実現です。

10年後に無くなっている職業は数多く出現するでしょう。その為にも、どうしても遅れる社会構造の変化を、自分たちの理想社会の実現のイメージ作りが急務となっているのです。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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