下町ロケットのみさなーん、大変お疲れさまでした。最終回最高視聴率も今季最高の22.3%を記録して、今年のナンバー1でしたね。同じ池井戸作品の「半沢直樹」との比較もされましたが、時代も内容も違い単純比較にはなりません。最終回では「お縄」にはなりましたが、ロケット打ち上げシーンに姿を現し、小泉孝太郎演じる椎名直之は「技術者」として生き残りました。
阿部寛が気にしていた下町ロケットの視聴率
ドラマ「半沢直樹」の最終回が40%を超えたと話題になったせいもあり、主演の阿部寛は仕事を引き受けた時から気合いが入っていたと聞きます。メディア(特に新聞やネット)では、幾度も報道されましたが、阿部寛の撮影に取り組む姿勢から、スタッフや俳優さんたちにまでの気遣いなどはその表れだったと言えるでしょう。
昨日の下町ロケット最終回の視聴率がすでに発表され、22.3%として、今年放送されたドラマの中でトップという結果になりました。半沢直樹には遠く及びませんが、それでもこのようなテレビ離れが進み、或る意味凋落気味の「テレビ」というエンターテイメントの中で、この結果は素晴らしいと思いますし、阿部寛はじめ、製作現場のスタッフや役者さんたちの熱意は十分に茶の間に届いていたと思います。
二年前に比べ、変化した点で言えば、スマホの普及が一つ挙げられるでしょう。つまり、それだけテレビ離れが起きていることになります。
それから、これは確か関係者の話として読んだことがありますが、前の半沢直樹は物語の舞台が「銀行」という特殊社会で、「倍返し」が流行語となったりして、子供たちにも大受けしたことが、お化け視聴率の源泉になったというものです。
瞬間視聴率で言えば、25.8%という結果が出ていますが、下町ファンは午後始まった「ガウディ計画」のダイジェスト版から7時から2時間の特別編集版、そして9時からの本編と、十二分過ぎるくらい堪能できたのではないでしょうか。
視聴率に貢献した小泉孝太郎は技術者として生き残った最終回
後半のガウディ計画では、ある意味小泉孝太郎演じる「椎名直之」の物語と言えるほど、メインキャラでした。際立っていたのは小泉孝太郎の「悪役」ぶりですが、これには各方面より称賛の嵐でした。私自身は小泉孝太郎の出演作品を見ていないので(ご勘弁を)、比較はできませんが、最初に登場した時から「悪役」が似合う俳優、昔でいうと「ニヒル」という言葉がぴったりな役者さんもそう多くはいないと思います。
サヤマ製作所に暴露記事を載せた週刊誌を届けに来た佃航平と対峙する椎名直之は、結局持論を曲げることには至らず、謝罪の言葉も無いまま「お縄」となりました。
下町ロケットの最終回のラストでは、その数年後、種子島のロケット宇宙センターで佃製作所の社員たちが見守る中、打ち上げ成功するシーンでは、髭ぼうぼうの姿で現れた椎名直之の姿がありました。そして、手にしていたのは「黄金(に見える)新型バルブ」でした。
佃製作所の作ったバルブシステムより3割も精度を高めたという新型バルブを見せ、佃航平を驚かせる椎名直之でしたが、相対する航平は、笑みと共に「受けて立つ」と、技術者同士、受け入れる姿で終わりました。
最後の航平と直之の間に通う、エンジニアとしての誇り、プライドが爽やかで、そして力みなぎるフィナーレで終焉したことは、改めて下町ロケットの製作に係わった皆さん、特に伊與田英徳と福澤克維コンビの素晴らしを表していたと思います。原作の池井戸さんには、この続編を期待して筆を置くことにいたします。
長い間、ご愛読、本当にありがとうございました。メリー・クリスマス&ハッピー・ニュー・イヤー!!
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