最終章の下町ロケットが迫ってきました。元佃社員、中里淳は会社を裏切り、企業秘密を持ち出し、転職先のサヤマ製作所での飛躍を期待しますが、社長椎名直之の毒牙にかかり、社長もろとも地に堕ちます。しかし、どうやら最後はエンジニアとして、そして男として敗戦処理にあたるようです。

下町ロケット
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中里淳は会社を裏切り、功を焦った若者

佃製作所に入社する前に、一流IT企業で働いていた中里淳でした。その彼が佃航平の佃製作所に転職してきたのは、自分の腕を試せる会社と踏んでのことでした。中里が佃航平を裏切り、転職する理由はどこにもありません。

しかし、日本クラインからの注文があったバルブのサンプルの開発リーダーに指名されるものの、一向に開発が成功せず、社長の佃に対しても、「設計図が悪い」と文句を垂れる始末でした。

中里淳
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技術開発部部長の山崎光彦が、救いの手を伸べようと設計の見直しを知った中里は、その案を日本クラインに提案してくれと部長に頼みます。山崎部長としては、「まだまだ自分の力を試していない」と中里に葉っぱを掛けるのですが、若い中里は功名を焦り過ぎていて椎名直之の毒牙に掛かってしまいました。

 

甘言で企業秘密を盗ませる椎名直之社長

「昇進」や「昇給」という餌を巻いたようすの椎名直之社長は、中里淳をヘッドハントし、同時に佃製作所の企業秘密を得ることに成功します。そして、兼ねてから近づいていた日本クラインの悪徳コンビ、製造部長の久坂寛之と製造部企画マネジャーの藤堂保らから、人工心臓用のバルブの注文を受けたのです。

入社する前から、この中里が持ち出した設計が商品化されて納品されたことを何も知らない中里は完全なる「裏切り者」で、極めて許し難い卑劣な男となりました。

椎名直之役 小泉孝太郎
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最終回では、サヤマ製作所が完全に崩壊する中、その火種を作った張本人の中里淳は、倒産するかも知れないサヤマ製作所に残って最後まで自分の使命を全うするというのですから、管理人は少し違和感を覚えます。

いまさら「最後まで残って敗戦処理」をするといっても、会社の幹部でもないわけで、中里がどんなセリフを吐こうとも、犯した罪の深さを考えると、「良い人」で逃がす訳にもいかないと思うのです。会社に残ったって、いったい何をするのでしょうね。サヤマ製作所に転職したことをもっと悔やんで欲しかったですね。

しかし、太っ腹な大将、阿部寛演じる佃航平の懐は深く、そんな中里淳を許すようです。魅力溢れる佃航平ですね。かっこういいですよ、まったく。なんか、「神様」のような佃航平ではないですか。

 

中里の裏切りを佃航平は許すのか?

それにしても、数多い登場人物の中で、阿部寛のキャスト、佃航平ほど清々しく、男らしく、人間味に溢れる人間像はピカイチです。

下町ロケットには「裏切り者」が出てきたり、「ネチネチ」の嫌味たっぷりの人物が多く出てきますが、暴言を吐くこともなく、常に紳士的態度で応対する佃航平には多くの視聴者が惚れ込んだのではないでしょうか。

そして、管理人にとってもそうですが、「どんな難問には答えがある」という佃航平の言葉には、毎日の暮らしの中で視聴者自身が抱えている困難に正面からぶつかっていく勇気ももらっているのではないでしょうか。

佃航平役 阿部寛
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下町ロケットがもう直ぐ最終回となり、終わってしまうのは残念ですが、いただいた勇気はずっと視聴者の心に留まるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。