砂の塔 監視カメラに映る生方航平と和樹を発見する佐々木弓子

砂の塔~知りすぎた隣人

砂の塔最終回で、監視カメラのモニターに映る生方航平と和樹を目撃する佐々木弓子は愕然とします。まさか、こんな処で監視カメラが和樹を救うのに役立つとは考えにも及ばなかった佐々木弓子でしょう。黒いコートに身を隠していた生方航平も人気の無い駐車場まで下りたので、安心してコートのフードを外し、顔が弓子のモニター画面に映ってしまったのではないでしょうか。

 

 

砂の塔 消去法で監視カメラに映る顔は生方航平しかいない

「砂の塔」視聴率が9話で大噴火!白熱する最終回の犯人捜し >

砂の塔~知りすぎた隣人も最終局面を迎えて、最上階に住む阿相俊介(小山春朋)と高野和樹(佐野勇人)の姿が見えなくなります。俊介はどうやらハーメルンの笛吹き男と一緒に出て行くようですが、和樹の方はマンション50階で暴漢に襲われ連れ去られてしまうようです。果たして、この暴漢は生方航平(岩田剛典)なのでしょうか?

管理人の考える犯人の最新予想は、生方航平だと踏んでいます。

幾多の犯人予想が考えられるでしょうが、生方航平犯人説を考える前に、登場人物を消去法で消してみたいと思います。

まず、主人公でヒロインの高野亜紀(菅野美穂)が犯人である理由はなく、どうこじつけても無理があります。そして、亭主の高野健一(ココリコ田中直樹)も誘拐事件に関わった形跡は無く、人身売買の手引き(引き渡し)はしたものの、犯行には及んでおりません。

 

タワーマンション最上階に住む、怪しかった会社社長の阿相武文(津田寛治)は「御用」となり、すでに警察に身柄を拘束されています。その上、自分のマンションから息子を連れだして、その目的な何なのでしょう?阿相武文が犯人とする説も無理があります。

そして、一番怪しかった佐々木弓子(松嶋菜々子)の犯行にも、無理が生じてきました。何故なら、散々、監視カメラや盗聴器などを出して、佐々木弓子の犯行説を促すようなドラマの展開でしたが、ドラマ「砂の塔」冒頭に出てくる疑惑、佐々木弓子に圧し掛かっていた殺人の疑惑は、ストーカーに襲われた際の正当防衛だと分かったからです。

もちろん、裁判では過剰防衛ということで、罪に問われた弓子ですが、和樹という可愛い息子を思えばのこと。元々、悪人でなかったことが明白となりました。

 

砂の塔 監視カメラに映る顔は生方航平の疑惑

砂の塔 和樹は50階の階段で何をしていた?そこがミステリー >

ここまで消去法で、登場人物から犯人らしき人間を整理してみました。すると、残ってくるのが生方航平となるのです。

マンションの50階で和樹を襲ったのは生方航平だったのでしょう。阿相俊介くんを、ハーメルンの歌で誘い出したところを、和樹に聞かれてしまい、そのメロディから和樹はハーメルン事件を連想します。

 

そして、偶然、非常用階段を下りてくる生方航平の顔を見た和樹は、事件の犯人と断定し、警察へ行くと母の亜紀に電話を入れました。

そこで襲われ、記憶を失う和樹を担いで駐車場へ降りたのは、生方航平だったはずです。一人の女性の手には負えないことです。体操コーチの生方航平なら、若いし力もあるので、和樹一人なら背負うこともできたでしょう。

 

人気が無い駐車場で、コートのフードを外したことで、佐々木弓子の監視カメラに写ってしまうと考えられます。番組予告でも、モニターを見ている弓子が驚く様子が見てとれます。

生方航平といえば、主人公でヒロインの高野亜紀の子供の頃からの幼馴染みで、タワマンのママ友いじめの苦境から何度も亜紀をサポートしてきた人物です。

子供の体操コーチを仕事としており、好青年なのは、誰がどこから見ても「御意」でしょう。そんな、生方航平が「砂の塔」の幼児誘拐犯だと考えられない方も多いでしょう。

しかし、犯人像の佐々木弓子がそうであったように、事件を犯す人間が、必ず悪人という限りではありません。佐々木弓子にストーカーから身を守るという大義があったように、生方航平にも彼なりの理由が存在するのではないでしょうか。

 

そこで、クローズアップされるのが、認知症の母親なのではないでしょうか。この事件が「ハーメルン事件」と呼ばれるように、犯人は強引な手段で子供を誘拐してはおりません。

むしろ、子供の方から喜んで付いていくような事件です。子供の体操教室でコーチをしている生方航平なら、子供の信用を得ることは容易いことでしょう。

現場の残される黄色いカーネーションの花言葉で「軽蔑」を表すというのは、真逆の「愛情」の裏返しなのではないでしょうか。つまり、生方航平は、認知症の母親の診療目的で、子供たちの笑顔で癒される母親のために、ハーメルン事件を犯すのではないでしょうか。

母親と同じように子供を愛する生方航平に誘拐などという犯罪は犯せません。ですから、ハーメルンの笛吹き男に擬えて、子供たちが自発的に付いて来る方法を取ったと考えられます。

花屋の二階で暮らしていた航平が、姉のように優しい亜紀を今でも慕っている気持ちや、母思いなど、このドラマ「砂の塔」は、悪人のストーリーではなく、愛情に満ちた人間が、事情によって災いに巻き込まれる物語と解釈できるのです。

最終回で、「すべてを知って涙する」というナレーションの意味するところは、怨恨でも憎悪でもない、「深い愛情」が巻き起こす事件に相違ないと思います。

 

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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